目を滋養する食べ物

前回は目の周りのツボなどを刺激することで目の疲れなどをセルフケアしていきましょうという記事を書きましたが、今回はもう少し全体的なお話を書いてみようと思います。

目と関係のある五臓

全身的に考えると、東洋医学において目に影響を与えるのは肝という事になっています。またと一緒にも組み込むと良いと思います。東洋医学には「肝腎同源」という言葉があります。どちらも源は一緒という事ですが、それでなくても、例えば加齢による目の機能が低下するという事は、加齢によって先天の気(両親から受け継いだおおもとの気、エネルギー)が減ってきている事を示しています。それをつかさどるのが腎です。また五臓の関係性でも腎は肝の「親」となります。そこで、腎と肝に関わるツボも簡単にご紹介しておきます。

この人体図にある黒い線は腎経の流れですが、鎖骨の下あたりには「兪府(ゆふ)」、内くるぶしとアキレス腱の間に脈の触れるところがありますが、そこは「太谿(たいけい)」、その太谿から上に指5本分行ったところには「築賓(ちくひん)」というツボがあります。これらはすべて腎経のツボですので、この3点も目のツボを刺激するセルフケアの際に同時にゆっくりと押すと腎経の働きを助ける事が出来ます。

もう1つ、足の甲、親指と人差し指(足なので本来は第2趾と呼びますが)の骨の間には「太衝(たいしょう)」というツボがあります。これはこの図では唯一、肝経のツボですがここも刺激しておくとよいでしょう。

肝や腎を滋養する食べ物

ツボ押しだけではなく、食事でも肝や腎をサポートできます。東洋医学では五味と五臓という考えから、それぞれの臓を滋養する味というのものがあります。肝経を滋養するのは酸味のある食べ物、腎経を滋養するのは塩味の食べ物というようになります。適度に摂れば滋養しますが、食べ過ぎはかえって五臓を傷めることにもなります。何事もバランスですので、普段の食事に一品プラスするくらいの気持ちでいてください。

酸味…梅・酢・レモン・桃・マンゴ・びわ・なし・杏など

塩味…醤油・塩・かに・豚肉・大麦・のり・こんぶなど

目の疲れを軽減していくことは首や肩の状態を良くすることにもつながります。出来ることから少し取り組んでみてください。