前回はむくみに効くツボを紹介いたしましたが、今回は食事面でのむくみ対策です。
東洋医学的に考えれると前回、前々回と書きましたが、脾や腎という五臓に負担がかかることで水分代謝に問題がでるわけで、根本はこの五臓を整えましょうとなるわけですが、むくみに特化してみるとこれは「水毒」というワードになります。
水毒
水毒は漢方の言葉になります。もともと体は気・血・水の流れが滞らないことが健康という事になりますが、水のたまるところでは鼻水もそうですし、むくみもそうです。またはアトピー性皮膚炎で皮膚がジュクジュクしてしまうような場合も水毒に当たります。
むくみの改善はこの水毒の改善とも考えることができます。
水毒にきく食事
この水毒を改善させるには体から余計な水分を排出することが必要なのですが、このためには体を温める方が都合がよくなります。
薬膳としては食材にある性質を考えることになります。体を冷やす性質のものを涼性、寒性の食べ物、逆に温めるものは温性、熱性の食べ物になります。
体を温める性質を持っている食材
生姜、くるみ、ニラ、羊肉、みそ、日本酒など
発汗作用のある食材
生姜、にら、ネギ、山椒、唐辛子など
利尿作用がある食材
羊肉、鶏肉、エビなど
栄養素の点からみたむくみ対策
むくみの改善に必要な栄養素は「ビタミンB群」「ビタミンC」「カリウム」です。
特に細胞の新陳代謝に必要なビタミンB1とホルモンバランスの乱れから来る女性の生理前のむくみにはホルモンの分泌促進をしてくれるビタミンB6が重要となります。
ビタミンB1は「豚肉」「胚芽米」「ゴマ」「のり」などに含まれています。
ビタミンB6は「干しシイタケ」「かつお」「いわし」「豆腐」「牛乳」などに含まれています。
ビタミンCは免疫力にもつながりますし、体の新陳代謝の働きも助けてくれます。イメージとして代表的なものが「レモン」です。もちろんレモンよりも多くビタミンCを含んでいる食材もあります。一般的には「赤・黄ピーマン」「アセロラ」などです。「芽キャベツ」にも多くのビタミンCがあります。
そしてむくみにおいては、水分摂取の前に体にたまった水分を外に排出しなくてはなりません。それを助ける栄養素がカリウムとなります。利尿作用もカリウムにはあります。バナナや、リンゴ、セロリやジャガイモなどに含まれています。
まずは、適度な運動と食事、そして脾を元気にする甘味、身体の水分停滞の部位によって使い分けていただくツボ療法、そして、必要な栄養素の摂取。できることから始めて梅雨入り前の体調管理に役立ててください。