東洋医学と食事

東洋医学という言葉からどのようなイメージを覚えるでしょうか。鍼、灸、漢方、薬膳。様々なイメージを思い浮かべるかもしれません。しかし、同時になんだか難しそうというイメージもあるかもしれません。

今日は、東洋医学から考えた食事を書いてみようと思います。普段の生活に少しでも役立ててみてください。

東洋医学とは

現代医学(西洋医学)と東洋医学の違いはいろいろありますが、大きなものとしては、病のとらえ方だと思います。西洋医学は病気の原因をピンポイントに求めることが多いでしょう。対して東洋医学は病気を人、そしてそれを取り囲む自然とのかかわりから考えようとします。

この考えのおおもとに「陰陽論」そして「五行説」という世界観で人や自然を観ようとしています。陰陽、五行という共通項を介して自然と人が一体であると考えていくことになります。

陰陽と五行

昼と夜、上と下、表と裏、熱と寒など全体を対になるものに分けていくことができます。この対極の関係性を陰陽としてとらえて分類していきます。

これとは別に自然を構成しているものを5つに分けてそれぞれの関係性を感がて行くのが五行説です。

木、火、土、金、水という構成要素に様々なものを分類していきました。五臓であれば肝、心、脾、肺、腎。色であれば「青、赤、黄、白、黒」。このほかにも季節や感情、味、音、においなど。

五行と味

味を5つに分けると酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(しおからさ)。これを五味と言います。

これらは五臓と関連性があります。「肝は酸味、心は苦味、脾は甘味、肺は辛味、腎は鹹味」となります。「肝を滋養するには酸味。しかし酸味を摂りすぎれば肝をいためる」

さらに季節も五行節の中にあります。春、夏、秋、冬、長夏(長夏はいろいろなとらえ方がありますがここでは詳しくは割愛させていただきます。中国と日本の気候の違いもあります。)

春は肝、肝は酸味、夏は心、心は苦味、長夏は脾、脾は甘味、秋は肺、肺は辛味、冬は腎、腎は鹹味。

これを利用すると季節ごとで影響を受けやすい臓器と滋養する味を知ることができます。

*これ以外にも食のとらえ方はあります。食材のもつ性質「温性(体を温める性質を持つ)や冷性(体を冷やす性質をもつ)」もあります。

まずはどのような味がどのような臓器を滋養するかを知っておくと体の役には立ちそうですね。