食事のバランス

何を食べるべきか。

これらは左は主にアメリカのフードピラミッドの変遷、そして右側は日本のものです。大きな流れとしては、ピラミッドタイプのものから2005年にマイピラミッドというものが提唱され、日本でも食事と上で運動している図がありますが、運動というものも重要な要素であることが示された食事指標になっています。さらに2011年にはアメリカでマイプレートと呼ばれるものが誕生しました。経緯はこちらをご覧ください。それを受け、ハーバード大学では、マイプレートの足りていない部分を指摘し、ハーバード大学版マイプレートが作成されました。不足分の詳細はこちらを参考にしてください。

これらの図でも分かるように、これまで、何を食べるべきか、体に良い食べ物、悪い食べ物という点に対して、たくさんの情報が栄養学の観点から提唱されてきました。タンパク質、脂質、糖質の比率(PFC比と表され、タンパク質:脂質:糖質は15:25:60がバランス良いとされています)という点であったり、ビタミン、ミネラル、食物繊維の働き、水分摂取量などの観点、いわゆる栄養素の働きとバランスを主軸にした食事の役割などがベースであったと思います。

これらの情報は基本的に食事や栄養という点において間違っていませんし、今後もこれらがベースになると思います。しかし、何を食べても、それがいかに吸収されるか、いかに排泄されるかという観点はもっと重要になっていくかもしれません。

何を食べるのか、その前に

何を食べると代謝にいい、体にいいという情報はいくらでもネット、本などを通して手に入れることができます。食べたもので体は作られているわけですから、そこを見直すことは非常に重要です。ただ、その前に、チェックしていただきたいのは、「日々の排泄はうまくいっているか」という点。どんなに体にいいものを食べたところで、それは吸収されて行くことが前提となっています。しかし、吸収がされづらい状態であれば、せっかく食べた体にいいものも無駄になってしまいます。体で吸収を担っている腸(小腸と大腸)の働きにもう少し注目してもよいのではないでしょうか?

何を食べるかの前に、しっかりと腸内環境を整えること、そしてその他排泄器官(膀胱など)を考え、体に不要なものをしっかりと排泄できる体にしていくことにほんの少し意識していただくと食べ物のサイクル(食べて、消化して、吸収して、排泄するという流れ)がもっとスムーズになっていくと思います。

次回は東洋医学的な点で食事を考えてみようと思います。