新型コロナに扁桃処置はいかがでしょう?

先日Instagramでアップしたツボ、「天牖」「手三里」「大椎」「照海」は長野式という鍼灸施術における「扁桃処置」で使われるツボで「扁桃7点」ともまとめられるツボたちです。

扁桃処置

扁桃は咽頭の粘膜にあるリンパ小節の集合体のことです。

外からの細菌やウイルスなどに対して体内への侵入を防ぐ役割を持っています。

日々生活していると様々なストレスに見舞われます。精神的なストレスや化学的なストレス、物理的なストレスや物質的(細菌など)ストレスなど。このストレスは体の免疫機能を低下させる要因となっています。

扁桃処置によりそれら低下した免疫機能を正常な状態へと導けると考えています。

天牖…頸部リンパ節に相当し口蓋扁桃の異常が出やすいです。

大椎…咽喉頭部の血流改善。

手三里…大腸経のツボで表裏関係にある肺経の免疫系とリンク。

*手三里は慢性的な状態に。急性、咳を呈する場合は「曲池」を選択することが多いです。

照海…副腎への刺激。

東洋医学における感情と臓器

東洋医学ではそれぞれの臓期に対して様々なものを関連付けています。

五志というカテゴリーにおいては、思い煩い過ぎれば、脾や胃(消化器系)を悲しみや憂いが過ぎれば肺や大腸に影響を出す。恐れすぎれば腎や膀胱に影響を出すと考えられています。またその逆に脾胃が弱まればくよくよ悩みが多くなったり、息をしっかり吐けなかったり、便通に異常が生じていると悲しみやすくなるという事も言えます。

新型コロナ・感情・免疫

今世間を騒がせている新型コロナ。これに対して不安感や恐れを持つことは自然なことだと思います。それがあるからこそ、普段よりも手洗いやうがい、マスク、日々の行動などに気を付けることができると思います。それは予防には役立つでしょう。しかし、この不安感や恐怖感を過度に持つと脾胃や肺、大腸に悪い影響を出すかもしれません。東洋医学における肺は皮膚をつかさどり、また体の外側を守る役割を担います。つまり第一防衛線というイメージです。

現代医学的に見ても先ほどのストレスに関して精神的なストレス(この場合は不安感や恐れでしょうか)は内分泌的に副腎に影響を与え、交感神経優位の状態にさせることがわかっています。これが免疫機能の低下をもたらします。

医学的根拠に基づく「免疫力を上げる方法」「免疫力アップの食材」という便利なものはないと個人的には考えています。免疫機能が低下することはあります。ですので、元の状態に免疫機能が正常化することはあると思います(その意味では絶対的な向上ではなく相対的に落ちたものが戻る=上がる、という考えはできるでしょう)。

まとめ

過度の不安や思い悩み、恐れを持ち続けることは、東洋医学的(脾胃や肺、大腸、腎への影響)にも、現代医学的(ストレスによる自律神経の乱れと免疫機能低下)にも良い効果を体にもたらす事はないでしょう。

今のところ新型コロナに対しての有効な治療法はありません。ご自身でできる範囲の用心と予防、養生、その中に扁桃7点という組み合わせもセルフケアも取り入れてはいかがでしょうか。